リレーコラム(8)

━━━日本人マジシャンとして思うこと



マジシャン アサミ

 福岡でダンスの学校に通っていた私は、19歳の頃、知人の紹介でマジックのアシスタントを行うことになりました。その時は軽いお手伝いのような感覚でしたし、マジックが何なのかも分かっていませんでした。
 しかし、初めて舞台に立った時…とてつもない衝撃が私を襲いました。年齢も性別も言語も超えて驚かせ、喜ばせ、笑顔にできるそのパワー!これぞ究極のエンターテイメントだ!!そう思ったのです。
 想像してください。自分の動作ひとつで小さな女の子が、気むずかしそうな年配の男性が、ちょっとコワモテのお兄さんが、目を見開いて驚き…そして笑顔になるのです。それもいっせいに!とても素敵じゃないですか♪
 ほとんど言葉を使わず、人々を惹きつけ、喜ばせるというマジックの世界に私はすっかり魅せられてしまいました。と同時に、毎回違うお客様の前でステージをこなす緊張感、LIVE感がやみつきになり、迷わずこの世界に飛び込んだのです。


(ステージでの華麗なショー)

  無我夢中でステージを重ねているうちに、あっという間に年月が過ぎてしまいました。最近ではありがたいことに、海外のマジックコンテストに出場出来たり、公演のゲストに呼んで頂く機会も増えてきました。これも支えてくれたスタッフの皆さんや、一緒に楽しみ盛り上げて頂いたお客様のおかげだと、心から感謝しています。
 海外でショーを行うまで意識もしていませんでしたが、日本を離れて思うことは、
「私はやはり日本人」ということです。
特に「間」と言うのは日本人だけの感覚です。この独特の空気感、何もないところに意味を見出す・・・能や生け花をみてもさらにその事を強く感じる今日この頃です。
 私は日本人として、ステージでもこの世界観を表現したいと考えています。ただ不思議な現象の羅列ではなく、自己表現、アートとしてのステージを創りたいのです。
 マジックを通して世界の人々に日本の素晴らしさをもっと知ってもらいたい・・・もちろん、日本の方々にも再確認して貰えたら良いなと思っています。
これからもご声援よろしくお願い致します!


(珍しい和妻スタイル)

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